序文1

サクラダサクラを殺したのはサクラダサクラだった。
テレビでそう発表されているのを見て、あまりの唐突なことにサクラダサクラは驚いたが、絶対に殺してないと言い切ることもできなかった。
無意識に手近にあったジャンパーを羽織ったが、いつまで経っても暖かくならず、サクラダサクラはただ膝を抱えてぶるぶると震えていた。